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【Excel】初心者におすすめの本3選|金融SE20年が目的別に厳選した1冊の選び方

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いろどり

営業推進や経理業務で「この数式、なぜ思った通りに動かないんだろう」と悩んだ経験はありませんか。提案書のグラフが崩れる、関数の組み合わせが分からない、ピボットが手強い――そんな壁にぶつかると、一度きちんと本で学び直したくなります。

でも書店やAmazonでExcel本を検索すると、似たような本が何十冊も並んでいて、どれを選べばよいか迷いますよね。難しすぎる本を買って途中で挫折した、ということもあるかと思います。

金融機関のシステムを20年作ってきた立場から言うと、Excelの悩みの多くは「仕組み」を1度押さえれば一発で解けるものです。

本記事では、数十冊のExcel本を見てきた中から、目的別に3冊だけを厳選しました。読み終えたとき、今日中に自分に合う1冊を選んで注文できる状態になっています。

記事のポイント
  • 3軸で考える(明日使うか/網羅型か厳選型か/資格を含めるか)
  • 「仕事直結」「体系学習」「資格取得」 で選ぶ
  • 「いまはこの1冊」を決める

失敗しないExcel本選びの3軸

Excel本選びで迷う理由は、シンプルに「選ぶための軸」を持たないまま探しているからではないでしょうか。3つの軸を持っておくだけで、書店やAmazonでの判断が一気に早くなります。

軸①「明日使うか/半年で身につけるか」

Excelの本は、大きく 「明日からすぐ使う実務直結型」 と 「半年かけて土台を作る体系型」 に分かれます。

業務で「来週の会議までにこの集計を終わらせたい」と差し迫っているなら、実務直結型の本を選んでください。逆に「将来Excelを武器にしたい」「後輩に教えられるようになりたい」と考えているなら、体系型の本で関数の仕組みから理解するほうが、結果として遠回りにならずに済みます。

金融機関の業務職の方からよく相談を受けるのが「関数を覚えても応用できない」というお悩みです。これはたいてい、参照の仕組み(相対参照・絶対参照)や数式の評価順を理解していないことが原因です。

実務直結型は「答え」を、体系型は「仕組み」を教えてくれます。両者を混同せず、今の自分に必要なほうを選ぶのが第一歩です。

軸②「網羅型と厳選型のどちらが自分に合うか

同じExcel本でも、500ページ超で全機能を網羅する本と、200ページ程度で頻出機能だけに絞る本があります。

網羅型は 「辞書のように手元に置く」 用途に向きます。一方で、最初の1冊として読み通そうとすると挫折しがちです。

これに対して厳選型は 「一気に読み切れる」 という大きなメリットがあり、業務で困っている時間の余裕がない人には向いています。

20年の現場経験から言うと、1冊目は厳選型、2冊目以降に網羅型という順序が王道です。最初に網羅型に手を出すと、知識の海で溺れてしまうケースをよく見てきました。

軸③「学習のゴールに資格取得を含めるか」

FP2級や簿記の次に「Excelの資格も取りたい」と考える方は少なくありません。Excelの代表的な資格はMOS(Microsoft Office Specialist)で、Specialist(一般)とExpert(上級)の2階層があります。

資格を取るかどうかで、選ぶべき本は明確に変わります。資格を取るつもりがあるなら、最初から対策テキストで学ぶのが効率的です。出題範囲がそのまま実務頻出の機能と重なっているため、資格学習がそのまま業務スキルになります。逆に資格は意識しないなら、対策テキストではなく実務寄りの本を選んでください。

【目的別】金融SE20年が厳選した3冊

3軸で考えれば、選ぶべき1冊はおのずと絞られます。ここからは目的別に厳選した3冊を、メリット・デメリット・向く人を正直にお伝えします。

【仕事直結】たった1日で即戦力になるExcelの教科書【改訂第3版】

たった1日で即戦力になるExcelの教科書

たった1日で即戦力になるExcelの教科書【改訂第3版】

10年以上支持され続けている定番書の最新改訂版で、AI時代の職場環境に合わせた内容にアップデートされています。「よく使う関数を絞って覚える」「表のデータを整理する」「資料を見やすく整える」という、職場で翌日から使えるスキルに絞り込んだ構成です。

向いている人

営業推進・経理・総務など「数字を扱う部署」で、来週の会議までに使える状態を作りたい方。基礎の習得より実務対応を優先したい方。

向いていない人

関数の仕組みから腰を据えて学びたい方。網羅性を求める方。この本は厳選型なので、Excelのすべてを学べる本ではありません。

業務職の方からよく聞く「本を読んでも結局業務で使えない」という悩みは、たいてい本の内容と業務の接点がズレていることが原因です。本書は業務で頻出する操作だけを扱うため、その接点ズレが起きにくい1冊です。

【体系学習】Excel 最強の教科書[完全版]【2nd Edition】

Excel 最強の教科書 完全版 2nd Edition

Excel 最強の教科書[完全版]【2nd Edition】

関数の仕組み・表の設計・グラフの作法・ピボットテーブルまでを体系的に学べる網羅型の1冊です。SE視点で評価すると、参照の考え方や数式の評価順といった「業務職がつまずく根本」を丁寧に解説している点が秀逸です。

正直に言うと、初心者にとっては少し重い本です。500ページ超のボリュームがあり、最初から通読しようとすると挫折する可能性があります。「即戦力本」を1冊終えたあと、2冊目として腰を据えて読むのが正解です。

向いている人

実務直結本を1冊終えて「次の段階」に進みたい方。後輩や部下を持つ立場で、自分が教える側になる準備をしたい方。Excelをキャリアの武器にしたい方。

向いていない人

今すぐ業務で使いたい初心者。読み切る時間が取れない方。本書は「教科書」というより「武器を磨く道場」に近い1冊です。

金融機関のように1つのミスが大きな影響を持つ職場では、関数を「動けばOK」で済ませず仕組みから理解しているかが、後の信頼に直結します。本書はその土台を作るための投資です。

【資格取得】MOS Excel 365 Expert 対策テキスト&問題集

MOS Excel 365 Expert対策テキスト

MOS Excel 365 Expert 対策テキスト&問題集

MOS Excel 365 Expert(上級)試験の合格を目指す方のための対策テキストです。出題範囲の全機能について解説と模擬試験問題が収録されており、テキストパートで機能を理解→問題集パートで実践演習というサイクルを回せます。

資格対策本のいいところは「何のために学ぶか」が明確で挫折しにくいことです。試験合格というゴールがあるため、漫然とした学習にならず、1ヶ月〜3ヶ月で集中して仕上げる運用がしやすい本です。

向いている人

FP2級や簿記の次に職務経歴書に書ける資格が欲しい方。Specialist(一般)を既に取得していてExpert(上級)に進みたい方。学習に明確な期限を設けたい方。

向いていない人

Excel完全初心者。Specialist(一般)を未取得の方は、まずSpecialist向けのテキストから始めるのが正解です。

金融機関ではFP・簿記といった金融系資格が評価の中心ですが、Excelの資格は「ITスキルの証明」として副業や転職でも効きます。20代後半〜30代の業務職にとって、コスパの高い資格です。

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あなたが今選ぶべき1冊|キャリア段階別の使い分け

「3冊どれを買えばいい?」と迷う方のために、業務職のキャリア段階別に順序を提示します。並列で悩むより、「いまはこの1冊」と決めるほうが学習が進みます。

業務で困っている/Excel初級レベル → まず「即戦力本」

「明日の集計が終わらない」「ピボットテーブルと聞くと身構える」という段階の方は、迷わず 「たった1日で即戦力になるExcelの教科書」 から始めてください。

この本を1冊やり切ると、職場で困るExcel操作の8割はカバーできます。1冊目は薄い厳選型を完走すること。これが最も効率の良い投資です。

即戦力を完走済み/後輩を持つ立場 → 次に「最強の教科書」

即戦力本を終え、業務で「もっと効率化したい」「後輩のExcelを直してあげたい」と感じる段階の方は、 「Excel 最強の教科書」 に進みます。

この段階では「動かす」ではなく「仕組みから理解する」フェーズに入ります。関数の評価順や参照の挙動が腹落ちしてくると、Excelで困るシーンがほぼゼロになります。

資格でキャリアを証明したい → 「MOS Expert」

Excelスキルが業務で板についてきた段階で、キャリアアップや副業・転職を意識する方は 「MOS Excel 365 Expert 対策テキスト&問題集」 に取り組みます。

FP2級や簿記をすでにお持ちなら、MOS Expertは「金融系資格+ITスキル」という掛け合わせで、職務経歴書に強いインパクトを残せます。

本選びでやりがちな3つの失敗

業務職の方から相談を受けてきて気付いた、Excel本選びでよくある失敗を3つ紹介します。事前に知っておくだけで回避できます。

失敗①:バージョン違いで操作が再現できない

会社のExcelが2019で、買った本が2024対応のXLOOKUP前提だった――というケースがよくあります。XLOOKUPは2021以降の関数で、2019にはありません。

本を買う前に、自分の会社のExcelバージョンを確認してください。ファイル → アカウント → Excelのバージョン情報 で確認できます。Microsoft 365なら最新関数が全部使えるので、本のバージョンはそれほど気にしなくて大丈夫です。

失敗②:網羅型を買って完走できず本棚行き

「全部書いてあるから安心」と500ページ超の本を最初に買ったものの、最後まで読めずに本棚で眠っている――これは本当によくあるパターンです。
網羅型は2冊目以降の辞書として活きます。1冊目は薄い厳選型で完走する、という順序を守ってください。

失敗③:「Mac版」「業務寄り」など隠れた条件の見落とし

意外と見落とされるのが、本の前提条件です。Mac版Excel前提の本をWindowsで読むと、ショートカットキーが違って混乱します。「業務効率化」とタイトルに書いてあっても、扱う題材がデータ分析寄り・経理寄り・営業寄りで内容が大きく違います。

購入前にAmazonの「試し読み」または書店で目次と最初の1章を確認することをおすすめします。3分の確認で、買って後悔する可能性が大きく下がります。

なぜいま「本」での学習が効くのか

「YouTubeやUdemyで学んだほうが早いのでは」と考える方もいるはずです。それぞれの強みは確かにあります。ただ、業務で本気で使えるレベルになるには、本での学習が最適という結論は20年経っても変っていません。その理由を3つ挙げます。

機能の高度化と体系学習の必要性

Microsoft 365になってから、Excelにはパワークエリ・パワーピボット・スライサー・XLOOKUP・LET関数・LAMBDA関数など、強力な機能が次々と追加されました。これらは断片的に覚えるのではなく、「データ整理→集計→分析→可視化」 という流れで体系的に学ぶことで初めて活きます。

動画は1本ずつのテーマには強いですが、体系を作るのは書籍のほうが圧倒的に得意です。目次を見渡せること、付箋を貼って戻れることが、体系学習を支えます。

YouTube・Udemyとの使い分け

YouTubeは「あの操作どうやるんだっけ」を即解決するのに最適です。Udemyは動画で順序立てて学ぶのに向きます。書籍は体系を頭に入れる用途に最強です。

業務職の方には、「書籍で土台を作り、YouTubeで個別の操作を補強」 という使い分けをおすすめしています。Udemyは時間が取れる週末にまとめて学ぶ用途に向きますが、平日の合間に少しずつ進めるなら書籍のほうが向きます。

コンプライアンスが厳格な職場では家で書籍が最適

金融機関や公務員、大手メーカーなどコンプラ厳格な職場では、業務PCで動画サイトを開くのが難しいケースが多いはずです。社外クラウドへのアクセスが制限されている職場も増えています。
こうした環境では、家で書籍を開いて学ぶことが最も現実的です。ネット環境がなくても進められ、職場のルールにも引っかかりません。電車やカフェの中でも開けます。地味な利点ですが、業務職の学習継続には大きな差になります。

よくある質問

Q1. 古い版(2019年版など)の本でも学べますか?

基本操作(データ入力・四則演算・グラフ作成)は古い版でも問題なく学べます。ただし、XLOOKUPやFILTER関数など、Excel 2021以降に追加された関数は古い版には載っていません。3年以上前の本は避け、最新版もしくはその1つ前までを目安にしてください。

Q2. MacでもWindowsの本は使えますか?

基本操作はほぼ共通ですが、ショートカットキーが異なります(Ctrl→Command)。また、一部の機能はMac版に未実装、または操作方法が異なります。「Mac版」と明記された本を選ぶか、Windowsの本のショートカットを「Cmd」に置き換えながら読む方法のどちらかになります。

Q3. 1冊を完走したら次はどう進めばいい?

1冊目を完走した時点で、業務でぶつかるExcelの問題の8割は解決できる状態になっています。次のステップは、業務で実際に困った操作だけを2冊目で深掘りするのが効率的です。完走した本の理解度を確認するなら、章末の問題や練習問題を見ずに解けるかを基準にしてください。

Q4. 本とUdemyはどう使い分けるのがいい?

動画で順序立てて学ぶのが得意な方はUdemyが向きます。文字情報を自分のペースで反芻したい方は書籍が向きます。両者を併用するなら、「書籍で全体像→Udemyで弱い部分の補強」がおすすめの組み合わせです。

【まとめ】今日選んで、明日から仕事を変える

Excel本選びは、3つの軸(明日使うか/網羅型か厳選型か/資格を含めるか)と、目的別の3冊を知っているだけで一気に楽になります。

並列で迷うより、自分のキャリア段階に合わせて「いまはこの1冊」を決めることが、結果として最短ルートになります。Excelは金融機関でも事務職でも、20代後半から先のキャリアを作る共通言語です。

今日1冊選んで、明日から仕事の景色を変えていきましょう。

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金融SE20年(PMP・FP2級)。Excel/Word/OneNoteを実務で20年以上使ってきた経験から、業務で使える"あと一歩"のコツをやさしくお届けします。ご質問・ネタのご要望もお気軽にどうぞ。
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